田舎に帰る。
毎年行われるこのお祭りのために。
だんじりがすごい勢いで狭い道を通り抜ける。
私はいつも特等席にと祖父が導いてくれた。
太鼓を叩いているお兄ちゃんのそばで
おつまみを食べる。
ピーナッツとかそんなものを食べていた。
祖父は上にいた。
そう、だんじりの屋根の上。
誰にも負けないぐらいの力強さを持っていた。
色とりどりのちょうちん。
キラキラと光る飾りたち。
町の人たちが皆、外に出て笑顔でだんじりを見送る。
大きな大人たちはだんじりの前の方を操り
小さな子供たちはだんじりから少し離れた距離で綱をひく。